水中殉爆過程の高速度撮影と数値シミュレーション

摘要

凝縮相の高エネルギー物質に衝撃等の外乱が作用すると、密度の不連続等に原因してホットスポット（局所的な高温高圧領域）が生成する。その生成によって反応が始まり、衝撃の強度や持続時間に依存した反応成長過程から爆轟へ転移する。これを衝撃起爆過程と言う。作用する衝撃力が弱い、あるいは持続時間が短いとき、反応が消滅することもある。爆森は瞬時にエネルギーを開放するため、高温高圧状態が実現され、爆発衝撃加工など様々な分野に応用されている。しかし、制御されない予期せぬ爆轟転移は大きな爆発事故につながるため、これを防止しなければならない。衝撃等が作用した場合の高エネルギー物質の挙動を知ることが重要である。