福島県富岡町における特定復興再生拠点区域の除染効果の検証

摘要

【目的】2011年3月11日に発生した東日本大震災及び東京電力㈱福島第一原子力発電所事故(以下、「事故」という)から、9年が経過した。この間、福島第一原子力発電所の周辺地域では、帰還困難区域を除く除染特別地域における面的除染が完了し、順次避難指示が解除された。さらに、2017年5月、福島復興再生特別措置法の一部改正により、将来にわたって居住を制限するとされてきた帰還困難区域内に「特定復興再生拠点区域」が設けられ、将来的に住民の居住が可能となるための除染作業等による町の復興・再生が加速化している。本学のサテライトオフィスが設置されている福島県富岡町では、帰還困難区域内の特定復興再生拠点区域において、2018年7月から先行除染が開始され、建屋等の除染・解体作業が実施されている。今回は、同区域内における除染効果の検証を目的に、環境放射能調査を実施した。