沖縄大城・荻堂地区における住宅屋根の類型—琉球瓦を用いたクールルーフ研究fl その１

摘要

沖縄県北中城村の大城・荻堂地区は、世界遺産である中城城址のバッファゾーンに含まれる集落であり、沖縄最古の住宅として国の重要文化財である中村家住宅を有し、景観保全に関する取り組みや意識の高い地域である。（参考文献１）集落は、２棟の集合住宅を除いて、２６７戸の戸建て住宅によって構成される。2010年夏に悉皆調査（注１）を行い、すべての屋根およびその構造を調査した。この研究では、景観に関する意識が比較的高い沖縄の集落において、現在、どのような屋根が葺かれているか、その傾向を明らかにすることを目的とする。