親子および職場との関係性からみた広域合併都市における郊外戸建住宅団地の需要特性—都市計画区域外に立地する三重県津市「虹が丘」団地を事例として—

摘要

本文１．研究の背景と目的近年、行政コストの低減や地球環境問題などに対応するために都市のコンパクト化への期待が高い。一方、平成の市町村合併により行政区分が広域な都市が誕生した。このような広域都市において、中心都市を核にコンパクトな市街地を形成すると、周辺域の地域が持続不可能になるのではという懸念がある。本稿は、周辺域の地域維持が可能な居住地配置が必要と考える。そのため、どのような都市構造に再編すべきかが検討課題であるが、本稿ではその基礎的研究として広域合併都市の周辺部と中心部との間に立地する居住地がどのような需要に対応しているのかを把握することを目的に、都市計画区域外にある郊外戸建住宅団地を対象に、親子および職場との関係に着目して、需要特性を調査分析する。