ワークプレイスの多様化に対応した温熱環境制御手法に関する研究（その５）: 実環境を想定した空調家具のモード設定・制御手法の検討―

摘要

本報では、空調家具モックアップでの実験結果を踏まえ、実環境を想定した空調モードを設定し、サーマルマネキン評価実験を行って実環境での効果を確認した。その結果、風量一定の空調モードでは環境条件（室温・吹出温度）の変動により等価温度を一定にできないことが明らかとなった。これを踏まえ、環境条件が変動しても等価温度を一定にできる制御手法を検討し、各種パラメータ（等価温度・吹出温度差・風量）の特性図を作成することで、等価温度を一定に制御するための設計資料を整備し、制御手法として活用可能な形にすることができた。今後は、整備した設計手法を元に空調家具の制御手法を定め、実環境での運用に活かしていく予定である。