2007年台風9号出水時における多庫川の土砂•栄養塩•有機物負荷特性

摘要

2007年9月上旬に関東地方を直撃した台風0709号により，関東の大河川では，規模の大きい出水が久しぶりに発生した.特に多摩川では，上流部の累積雨量が約700mmに達し，流量観測基準点である石原地点では戦後2番目の水位が観測された.この出水により，上流部の小河内ダムでは，大量の流木や長期間にわたる白濁化現象が確認された.また，河道部の一部においては，低水路•高水敷護岸の破損や護床エブロックの流出などが生じた.