上海虹口地区の旧日本人街における空間構成と居住形態

摘要

上海虹口地区は旧日本人街であったことはよく知られている。現在当地区は戦時中日本人が住hだ住宅が数多く良好に保存され、独特な都市景観を呈している。上海は阿片戦争後の1845年、英国が租界地を形成し、米国·仏国が続いた。1863年には共同租界ができる。日本人の上海進出は日清修好条規が締結された1871年に始まるが、同地の日本人街の形成について、邸景一は日清戦争が終った1895年までを第1期、日中戦争勃発の1937年までを第2期、1945年の終戦までを第3期と区分する。以下、本論もこれに従う。