正弦波重畳法を用いた減衰定数評価　(その2　耐震補強建物の減衰価)

摘要

常時微動測定とスライドマス型加振機を用いた起振機実験を行って，オイルダンパーを用いて高減衰化された耐震補強建物が捕強前後で固有周期と減衰定数にどのように変化があるのかを検討した。常時微動測定結果からRD法により得られた自由振動波形と起振機実験の結果から得られた自由振動波形を正弦波重畳法により分離して各次の減衰定数を推定した。その結果，補強前後ではオイルダンパーによる建物剛性の変化がほとhどなく，減衰定数の変化は起振機実験の結果から推定した場合，補強前では1次減衰定数で3. 6%程度であつたのものが補強後では6. 2%に増大していた。また，常時微動の結果から推定した減衰定数は起振機実験の結果よりもやや大きな値が得られた。