建築意匠設計における建築雑誌の役割に関する研究: 建築一般誌と建築専門誌の作品写真から読み取れる両誌の特質分析

摘要

1序定期的に最新の建築作品を紹介している建築雑誌は建築意匠設計に大きな影響を与えているメディアのひとつであり、それは大きく建築専門誌と建築一般誌の2つに分けることができる。90年代後半を境にそれまで建築雑誌の主流であった建築専門誌は相次いで休刊し、それに代わり新たに複数の建築一般誌が登場した。建築一般誌は一般の人の需要にあった誌面作りを目指し、新たな読者層を開拓した。それに伴い、一般の人たちの建築に対する意識は専門誌主流の時期に比べて高くなりつつある。さらに、そのような一般の読者が建築一般誌から得た知識を持ちながら建築家に仕事を依頼する場合が増加しているため、建築家は建築意匠設計を行う上で建築一般誌の影響力を無視することができなくなりつつある。