集合住宅における排水立て管の遮音性能に関する検討

摘要

実建物において排水立て管の遮音性能を実験した結果， GW＋遮音シート＋ボード2 枚張りであれば，管材が耐火 二層管と硬質塩ビ管のいずれであっても十分な遮音性能 が確保できていることを確認した。ボード1 枚張り／2 枚 張りの場合は管材が異なってもＡ特性音圧レベルで30dB 以下であった。ボード2 枚張りの場合においてGW＋遮音 シートの有無を比較すると，遮音性能はGW＋遮音シートを設置した方が約2dB 向上していた。硬質塩ビ管でボー ド1 枚張りの場合は排水音が30dB 以下であったことから， 硬質塩ビ管でボード1 枚張りであってもGW＋遮音シート を追加することで十分な遮音性能が確保できる可能性が 示唆された。測定室が1 階の場合は発生音が大きくなる 傾向が見られた。今後は排水階の違いによる下階への影 響などのデータを収集して，より効率的な対策方法を検 討していく予定である。