アンサンブル平均を用いた材料の吸音特性のin-situ測定法の簡易化に関する境界要素解析 -音の入射範囲の広帯域化及び音源数の低減に関する検討-

摘要

筆者らは, 高速多重極境界要素法（FMBEM）によりア ンサンブル平均を利用した材料の吸音特性のin-situ測定法 ( EA法 )の測定メカニズムの解明を目的に, EA法の測定系 のシミュレートを行ってきた1-3). 　一方，実測において乱入射音源の実現のため，アンビエ ントノイズの少ない音場では，複数名による複数個の小型 のスピーカをランダムに動かす手法を適用してきた．しか し，多数の試料の測定を行う場合には人的コストを要する ため，使用する音源の個数の低減などの音源系の簡易化が 求められる. また, 前述の検討では1 kHz以下の周波数域で 行われているが, 近年, センサの校正手法の改良等により以 前より高域の測定も実施されるようになってきている.