人肘伸展動作変更に対する振動刺激パラメータの影響評価

摘要

高齢者や障害者は身体能力のみでなく，視覚や聴覚といった周囲の環境を認知する環境認知能力も衰えていることが多い．このような人々は，日常生活において段差などの危険を見落とすことで事故に遭う可能性がある．こうした環境認知能力の衰えに起因する事故を未然に防ぐために，「認知アシスト」と呼ばれる技術が研究されている．「認知アシスト」とは，使用者の周囲の環境と使用者の動作とのインタラクションをカメラなどを用いて認識し，使用者が危険動作を行った際には自動的に安全動作へ補正する技術である．これまで，パワーアシストロボットを用いた認知アシストの手法が提案されている．この手法では，装着型パワーアシストロボットを用いることにより，筋力などの身体能力のサポートに加え，ロボットに装着されたセンサからの情報とアクチュエータから発生させる外力とによって，認知アシストも行うことができる (1)．