二段階振幅繰返し載荷履歴を受ける合成梁の変形能力塑性歪履歴を受ける鋼構造柱梁溶接接合部の変形能力 その23

摘要

CNSW-3.0-1.2 は，CNSW-1.2-3.0 およびCNSW-1.2 と比べて二段階目載荷において亀裂進展が緩やかになる．これは一段階目載荷でスラブが圧壊し，二段階目載荷では鉄骨梁と同様の状態となるためであると考えられる．筆者等は，合成梁試験体に対し，一定振幅載荷実験を行い，接合部の破壊に影響を与えると考えられる因子が梁の塑性変形能力に与える影響を報告した1).また，鉄骨梁試験体に対し二段階振幅載荷を行い，載荷振幅の大小および載荷順序が梁の塑性変形能力に及ぼす影響について，後半に載荷する振幅が前半に載荷する振幅より大きい振幅増大載荷では変形能力が小さくなり，後半に載荷する振幅が前半に載荷する振幅よりも小さい振幅減小載荷では変形能力が大きくなることを報告した2)．これらを踏まえ，本報では既報の研究1)のCNSW シリーズと同寸法の試験体を用いて行った二段階振幅繰返し載荷実験の実験結果を報告する．