公立博物館建築の設計論における地域との関わりをもつ主題公共文化施設の設計論における領域構成による地域性とビルデイングタイプ(1)

摘要

公立博物館建築は、1949年に制定された社会教育法によって地域文化を発信する「開かれた博物館」としての役割が求められ、作品や文化財の保存·展示だけでなく地域社会との関係が特に重視されていると言える。また建築家にとって博物館建築は、自らの建築に関する文化的価値や芸術性に関する考えを表現することが求められるビルデイングタイプであると考えられる。2011年3月11日の東日本大震災以降、地方や地域社会に注目が集まつており、より市民に近い新しい公共施設の在り方が模索されている。被災地において震災によって失われたまちを再生させるための議論は、我々の公共施設に対する考え方を