ホモポーラ・コンシクエント統合型5軸制御セルフベアリングモータに関する研究

摘要

磁気軸受システムは，非接触，無潤滑，メンテナンスフリーという特長を有し，特殊環境下で重要な役割を果たしている．近年の小型化や高速化への対応として，モータと磁気軸受の機能を併せ持つ2 軸制御セルフベアリングモータが提案されている．この2 軸制御セルフベアリングモータの単一ユニットによる運転のために，受動安定性に関する報告がなされている．しかし，残り3 自由度を受動安定性に依存するため安定性や信頼性が重要なシステムに対しては5 軸制御が必要であり十分な小型化が達成されていなかった．著者らはこれらの問題解決のため，単一ロータの5 軸すべてを能動制御する5 軸制御セルフベアリングモータを提案し，小型化と高性能化が同時に実現可能であることを示した．さらに，小型化と信頼性が同時に要求される磁気浮上補助人工心臓ポンプを制御対象とし，その要求性能を満たし，かつ体内埋め込みが可能なアウターロータ型やIPM 型の小型5 軸制御セルフベアリングモータについても報告している。