剛壁一体構造の円筒形振動板を用いた空中超音波音源の検討:FEMによる音場と剛壁の設計

摘要

筆者らは，超音波を用いた煙霧質や微粒子の凝集について検討を行っている[1]。この応用に用いる超音波を発生させる音源は，音波照射の際に，煙霧質等が外部に漏れないような構造にする必要がある。筆者らは，そのような音源として剛壁一体構造の円筒形振動板を用いた音源の開発を行なってきた[2]。円筒形振動板のたわみ振動は，円筒の中心軸に対して対称な円形状の節線が生じるモードを用いている。円筒形振動板は，このモードを用いることで中心軸上に強力な超音波を発生させることができ，また円筒の両端に剛壁を用いることができる。本稿では，FEM を用いて剛壁一体構造の円筒形振動板を設計し，その振動板を用いた音源の特性を明らかにする