フェムト秒パルスレーザの３次元強度分布とフェムト秒パルスレーザ照射により形成された気泡の形状との関係

摘要

フェムト秒パルスレーザ（fs レーザ）が物質に作用すると，非線形光学効果により多光子吸収や自己集束など様々な現象を引き起こす．我々は，単発fs パルスを水中に照射すると，ナノ秒パルスレーザ照射によるレーザキャビテーション気泡（球形）とは異なる形状の気泡が生成されることを報告している．本報告では，fs パルスの空間強度分布とfs レーザにより生成された気泡の形状との関係を考察する．まず，ナイフエッジ法により空気中におけるfs レーザパルスの強度の３次元分布を計測した．非線形性を考察するため，fs レーザ，He-Ne レーザの2 種類を用いた．対物レンズには３種類（開口数NA：0.14, 0.28, 0.42）用い，それぞれのNA に対して，３段階でレーザ光の強度を変え，光強度分布の相違を考察した．