下水試料を用いたノンターゲット分析による毒性原因物質の探索技術の検討

摘要

環境省は、既存の排水規制を補完する新たな排水管理手法として、排水の生物試験（WET: Whole Effluent Toxicity)の導入を検討している。排水に毒 性がみられた場合、原因を探索•同定し、毒性を低 減させることが求められる。しかし、下水のように 多種多様な有機化合物が混在する場合、原因の探索 が難しく、米国では下水処理場における毒性削減の 成功率が35%との報告もある。毒性に寄与してい る化学物質（群）を同定できれば、効率的に毒性削 減できると考えられる。