『文化十三年 中宮御殿御造立仕様帳』にみられる唐紙の記述について

摘要

本稿では、『文化十三年 中宮御殿御造立仕様帳 子月rn平岡控』に記された唐紙に関する記述を取り上げた。そrnの結果、中宮御殿において唐紙は遣戸内張付、襖、張付rn壁に用いられ、唐紙の種類は緑青地に紺青あるいは金でrn摺ったものが多いことが明らかとなった。rn上層武家住宅である江戸城諸御殿において、唐紙は柱rn間の襖・張付壁に加え、天井にも用いられていた２。しかrnし、本稿で取り上げた新清和院の中宮御殿の場合、天井rnに唐紙を用いている建物はなかった。