イメージベースト連成バイオメカニクスに関するわが国の研究動向

摘要

生体に特有の機能的な適応現象や生理的な過程を理解し，それを医工学分野におけるデバイスの開発や診断#12539;治療技術に応用する場合，生体と力学的な環境との相互作用を理解することが重要となる．生体内で生じる力学現象は，生体のもつ構造の三次元性や階層性により非常に複雑であり，従来の計算力学的手法をそのまま適用するだけでは不十分である．そこで，計算機シミュレーションを援用した生体内現象解明のための新たな技術として，生体組織#12539;構造のイメージベーストモデリング技術，および固体-流体の力学と生体現象とが連成する複稚現象の解析技術が不可欠となる．