第1章光関連材料?デバイス

摘要

2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による景気後退の影響を受け,LEDの市場規模は157億ドル,成長率は2.5%程度と予測された.その中で,照明用LEDの開発は,従来の省エネからHCL(Human Centric Lighting)をコンセプトする‘光の質’へと移行しており,調光などの周辺技術と融合され快適,健康,清潔など新しい付加価値が創出されはじめた. 車載用LEDではCSP(Chip Scale Package)タイプへッドランプの製品化に加え,自動運転を見据えたプロジェクションランプなど,光による情報表示機能が注目された.次世代ディスプレイ用として期待されるマイクロ LEDでは,小サイズ化に伴う輝度低下,GaN系赤色LED開発,多数チップの独立駆動回路などに関する研究も進められた.また,幅広い殺菌用途への適用を目的としたUV-CのLEDの開発では,特にその効率向上に向けた研究が行われた.