平成22年度春季シンポジウム 若狭湾および周辺海域の漁場環境と漁場造成の現状と課題 —沿岸から沖合まで一

摘要

福井県の漁獲量と生産額は近年ともに減少し，操業経 費は増加している。また，生産者価格は低迷あるいは減 少し，漁業経営は悪化し，後継者も育ってきていない。 さらに，「魚離れ」力s深刻化している。 これらの現状を踏まえて，これからの5年間に，① 「地場水産物の消費拡大」による地産地消率（県内仕向 率）の向上，②「地域資源を活用した漁村の活性化」に よる観光客の増加，③「資源状況に応じた漁業管理」に よる県産水産物の安定供給，「低コスト.高収益型の 漁業への転換促進」による儲かる漁業の実現，⑤「漁村 の中核となる漁業者の育成」による担い手の定着の5つ の基本施策を実施する。福井県の水産業の抱える課題が 少しでも解決の方向に向かうことを期待している。