廃EPS熱減容インゴット破砕材を用いた軽量コンクリートの循環利用

摘要

我が国における発泡スチロ－ル（Expanded-Polystyrene，以下EPSと称す）の国内流通盛は，2005年実練で17.0万トン（生産量は19.3万トン）であり，回収対象魚の内，約7.1万トン（42.0％）が再資滞酎ヒ（マテリアルリサイクル）され，4.5万トン（25.6％）が発電イ寸焼却（サーマルリサイクル）されている．廃EPSの再利用の実態は，主に加熱処理によりEPSを溶削減容化し常温で固化させたインゴット塊をペレット状に粉砕して再樹脂化したり，インゴット塊のまま中国に輸川され再製品化されている．特に再資源化を目的に回収された7.1万トンの內，中国への輸川の依存度は6割以上と非常に高い．しかし，今後予想される廃棄物の越境問題や急激な発展を遂げる中国経済の状況の変化によっては，この輪山急が大幅に減少していく可能性も有り，国内での新たな用途を早急に開発していく必要がある。 このような現状を踏まえ，これまでに著者らは，砕石状に破砕したインゴット破砕材をコンクリートの軽量粗骨材として使用することに着目し実験検討を行ってきた．その据果，単位容積質魔が1.76～1.83t/m~3で，圧縮強度が15～33N/mm~2程度の軽量骨材コンクリ－卜が製造できることを示した．また．インゴット破砕材を粗骨材として用いたコンクリートの力学的性質は，インゴットの種頬に無関係に，インゴットの力学的性質の影響が小さいことを明らかにした．更に，熟的性質は，普通骨材および人工幅．免停材の場合に比べ熱伝噂率が大幅に小さいことを示した．このような優れた特徴を有する一方で，インゴット破砕材を川いたコンクリートは無機質と有機償が混在する接合材料であることから．これが廃棄された際の処理や再生利用の問題点か指摘された．