ロス（ROS)を産む七つの罪（財)源 活性酸素産生酵素NADPH才キシダーゼ一その多彩な発現調節と薬物治療への応用の可能性

摘要

NADPHォキシダーゼは食細胞において同定さ れたスーパ一ォキシド(O_2~-)産生酵素であり，感染 微生物の殺菌に重要な役割を果たす. O_2~-—は食細胞以 外でもNADPH依存的に産生されるが,この十数年の 間に，非食細胞型NADPHォキシダーゼが相次いで同 定された.その触媒サブュニットNOXには,N0X1 からN0X5までの5種類と，関連酵素であるDU0X1 とDU0X2の計7種類のァイソフォームが存在する. 各アイソフオームはそれぞれ活性発現に必要な共役サ ブュ二ットや組織分布が異なっており，遺伝子改変マ ウスを用いた解析の結果，それぞれ独自の生理機能を もつことが明らかとなりつつある.本総説では主に各NOXァイソフオームの発現調節機構について紹介し， 薬物治療への応用め可能性についても言及する.