中国、黄土高原の植林技術

摘要

中国の半乾燥地における日本の植林協力は，多くのNGOが高い関心を示し現地で活動しているが，国の無償資金協力も行われている。 筆者は2001年10月末から実施された中国、第2次黄河中流域保全林造成計画の基本設計調査に参加する機会に恵まれた。 海外植林における基本的な検討事項としては，植林目的，事業主体，事業資金，植林対象地，植林樹種，植林方法，リスク回避などがあり，特に全体のマネイジメントや植林対象地における現実の土地利用者との権利関係の調整が極めて重要である。 筆者ほ基本設計調査で植林計画を担当し，現地調査を通じて半乾燥地における適正な植林技術について検討を行ってきたので，ここでは黄土高原における植栽技術にしぼって報告したい。なお，同計画は2003年8月から事業が開始され，2007年末に終了の予定である。