ステンレス鋼適用に関する私見

摘要

「ステンレス鋼を自由に使えたら」という設定でステンレスの特性を生かす適用事例の紹介·提案を示す、というのが与えられたテーマである。コストの制約がなければと言い換えても良いほど、現実はこの高い壁に阻まれ採用を見送ることが多い。一方、耐久性（防錆）や耐火性が必要な構造部位に、必ずといっていいほどステンレスの適用可能性を考えるのも事実であり、そのプロセス等を通じて一構造設計者としての私見を述べたい。あいにく浅薄な知見しか持ち合わせず、以下「ステンレス」、「SUS」と表現しているものは、身近なSUS304やSUS304N2に限定していることをご了承いただきたい。