光回路用ポリマー材料

摘要

情報社会の進展に伴う情報量の増大に対応するため，光システムへの関心が強まり，ネットワーク端末用光回路の重要性が高まっている。 特に光導波路にポリマー材料を採用し，光機能を担う各種光デバイスを光導波路上に一体搭載したモノリシック集積型光回路の開発が望まれている。 ポリマーは材料の屈折率や光透過率などの光学性能を合成的に制御し易く，加工が容易，軽量，低コスト化が可能といったことから，家庭内，オフィス内光部品用材料として期待されている。 ポリマーを用いた光導波路として，光の分岐・結合・選択，光の振幅（強度）や位相および周波数（波長）情報の活用，偏波制御などの素子化が検討されている。 また非線形光学材料などの光機能性ポリマーは，光信号処理の高度化に不可欠な材料であり，高性能化によって高速情報検出，超高速光スイッチ，波長変換応用など，情報社会の進展にブレークスルーをもたらすと考えられる。