めっき外観評価技術と標準化

摘要

めっきは，装飾品から半導体·エレクトロニクス，自動車， 家電製品など，工業製品の素材，部品など，非常に広範な分 野で利用されている表面処理のきわめて重要な技術であるが、 製造の面からは品質トラブルの生じやすい工程のひとつと言 われている。めっき加工では，種々の化学物質が取り扱わ れ，物理化学的及び電気化学的処理の複合された，複雑かつ 比較的長い工程が必要になっている。また，これを管理する のも人手に頼った部分が多く，品質確保には課題となってい る。こうした中，アジア新興国の追い上げと共に，汎用めっ き品の海外への受注の流れ，国内めっき工場の縮小傾向が続 いている。国内では，微細化，高機能化，特殊機能付与など， 付加価値の高い製品への対応が重要になっている。このよう な製品の高度化への要求に応えつつ，品質を確保し，生産性 を向上させ，競争力を維持•強化していく必要がある。