大学図書館と国立情報学研究所の平成を振り返る

摘要

本稿では大学等研究機関と国立情報学研究所(NII)との連携のもと行っているCiNiiやNACSIS-CAT/ILLといった学術コンテンツ事業との関わりの中で平成という時代を振り返ってみたい。なお，本稿は，筆者の個人的な見解であり，所属するNilの見解を示すものではない。誤認等あればすべて筆者の貴に帰するものである。また，執筆にあたり文献やURLを多数参照したが，本稿の性質上，すべて記さなかった。ご容赦いただきたい。1.学術情報流通の障壁を取り除く学術コンテンツ事業のこれまでをー言でいえば,学術情報流通にかかる障壁をーつーつ乗り越えてきた歴史と考えている。