(0342)L1_2 型Co_3(Al,W)の単結晶マイクロピラー圧縮試験

摘要

昨今，Ni 基超合金と同様にγ(fcc)/γ'(L12)-cuboidal 二相組織を有するCo 基超合金は，次世代の高温構造材料として注目を浴びている．その強化相であるL1_2 型-Co_3(Al,W)相はNi3Al と同様に，温度の増加とともに強度が増加する逆温度依存性を示すが，その温度範囲は非常に狭いことがわかっている(下図)[1]．このような強度の温度依存性は，超格子転位の分解がAPB 型であること，およびCSF エネルギーが低いことに依存していることを明らかにしてきた[1]．しかしながら，粗大なCo3(Al,W)相単結晶を得るのが困難なため，その臨界分解せh断応力(CRSS)など基礎力学物性について不明な点も多いのが実状である．本研究では，Co_3(Al,W)相多結晶(粒径:数百μm)から切削加工した単結晶マイクロピラーの圧縮試験を通して，バルクにおけるCRSS 値の見積もり，およびNi 基超合金に対応するL1_2 型-Ni_3(Al,W)相との比較を行う．