(0214)ODSフェライト鋼のナノ酸化物粒子析出過程

摘要

酸化物粒子分散強化(ODS)合金中の強度因子であるナノ酸化物粒子は、Y_2O_3がメカニカルアロイング(MA)処理によって合金中に強制分解させられ、焼結(一般的には1100°C程度)によって再結合することで形成されると言われている。しかし近年では、焼結温度より遥かに低温から母相中にY を中心とするナノクラスターが存在しているという報告がある[1]。本研究ではMA 処理後から焼結の昇温段階における粒子形成プロセスの詳細を、系統的な熱処理と熱処理後試料の微細組織·構造解析から明らかにすることを目的とする。