(C0017)ゴムメタルにおけるナノドメイン構造及び熱膨張特性に及ぼす酸素とNb 濃度の影響

摘要

多機能を持つβ-Ti 合金のゴムメタル(Ti -23Nb-2Zr-0.7Ta-1.2O)は低ヤング率、高強度、非線形弾性挙動、インバー特性など様々な興味深い特性を示す。その一つとして、ある温度領域において冷間加工材のみがインバー特性を発現する。我々は、コムメタルで侵入型酸素元素によりナノメートルサイズの格子変調構造、即ち、ナノドメインが形成されることを明らかにし1)、インバー効果がナノドメインにより説明できることを示している2)。本研究では、ナノドメイン構造および熱膨張挙動に及ぼす酸素とNb 濃度の影響を系統的に調べ、ゴムメタルのインバー挙動の起源についてナノドメインと相安定性の観点から明らかにする目的とした。