V2X 通信を利⽤した衝突警告アプリケーションにおけるインフラレス型セルラーV2X 通信のMAC レイヤプロトコルの通信品質特性評価

摘要

高度交通システム (ITS: Intelligent Transport Systems)において、V2X (Vehicle-to-Everything)通信を用いた衝突警告アプリケーション(CWA: Crash Warning Application)の実現が期待されている。CWA では、車や歩行者などが通信ノード(以下、単にノード)となり、自身の状態情報(ID、位置、速度等)を格納したデータフレームを同報する。また、各ノードは、得られた情報から、自律分散的に衝突の危険性を推察し、必要であればユーザに警告する。CWA では、正確な警告のための通信品質に関する要求が定められている。具体的には、予想される衝突事故の前に、高品質な通信を行うことができる必要がある。本研究は、インフラレスなセルラーV2X (PC5-based C-V2Xmode4)通信を利用したCWA を対象とする。この通信のMACレイヤプロトコルには、Sensing-based Semi-PersistentScheduling (SPS)と呼ばれる方式が使われている。この方式では、基地局ベースの送信スロット割り当てではなく、各ノードが自律分散的に利用スロットを決定する。