機器の補修部分における疲労き裂発生の検知手法

摘要

疲労き裂が発生した機器においても，き裂が不安定的に進展しなければ，き裂の状態を監視することによって安全な稼働あるいは運転が可能である.そのために，非破壊検査によるき裂の検出や発生したき裂を補修する方法が開発されてきている.疲労き裂は機器の弱点部である応力集中部あるいは切欠き部から発生することが多く，稼働している機器においては切欠き部がヒユーズ的な役割をすれば，き裂の発生が検知できる可能性もある。本報告では著者らが過去に行ったひずみゲージを利用したき裂発生の検知手法をまず紹介する.次に，学術的な観点ではなく，疲労き裂に関して専門的な知識のない者の立場にたって，簡便にき裂の発生を検知する手法を検討し，それが実用に供するものであるかどうかを検討した例について紹介する.