複合現実を活用した災害対応能力訓練システムの開発

摘要

2011年3月に発生した東日本大震災では，個々の地域組織の被害にとどまらず，地域の存続を脅かすこととなった.特に，安全であるはずの学校で被災するという想定外の事態が発生し，多くの児童生徒や教職員，保護者，地元住民が命を落とすこととなった.東日本大震災以後，従来の耐震強化などといったハード面の対策だけでは想定外の規模の災害に対応しきれないことが露呈し，避難訓練などのソフト面の対策の強化も注目されるようになった避難訓練においては，従来の赚訓練では鉢的にシナリオがーつしか無く，想定外の事態に陥ったときに対応できないという問題があった.